岐阜県美濃加茂市は、市議会の新庁舎建設特別委員会が提出した「新庁舎建設に関する意見書」の回答を同委員会に示した。新庁舎の建設地を市中央体育館「プラザちゅうたい」周辺に決定した理由は、正式決定後(議決後)に改めて市民説明会を開催したいとした。「(仮称)新庁舎整備基本計画」の策定と連動し、新体育館の移設スケジュールや施設の代替案、中央図書館の統廃合の予定なども説明できるようにする。
市は2024年度、4カ所の建設候補地について比較評価し、プラザちゅうたい(太田町)を候補地に選定した。想定事業費は78億9000万円(うち建築費62億7000万円)。連動して体育館機能を前平公園(前平町)に整備する案も示した。
3月19日に市役所の位置を定める条例の一部改正案を上程したが賛成8人、反対6人、退席2人で否決された。その後の協議を経て5月、議会の新庁舎建設特別委員会は市へ意見書を提出。市民説明会の開催や、『かわら版VOL6』の発行、プラザちゅうたいの休館期間の極力短縮を求めた。
市は市民説明会について、建設地の正式決定後(議決後)に開く方針を提示。新体育館の移設スケジュール、施設代替案、中央図書館の統廃合の予定なども説明できるよう情報を整理するとした。議決前に議会が主催で開く場合は、藤井浩人市長が出席して理由を説明する姿勢を示した。プラザちゅうたいの基本計画策定など具体的な行動も、新庁舎建設地の議決後に着手する考え。『かわら版VOL6』は議会の意見の通り発刊を目指し、早期のホームページでの公表も予定する。
新庁舎の建設地について、6月の定例会には上程していないが、臨時会の招集も見据える。議決後、基本計画策定に向けたコンサルタント業務を発注する予定。連動して、新体育館整備事業も動き出す。