ゼネラル管工/鳥飼工場(大阪府摂津市)の機能拡張、オフサイト化など加速

2025年6月18日 企業・経営 [3面]

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 須賀工業のグループ会社で建築設備に関連する配管部材のプレハブ加工などを手掛けるゼネラル管工(東京都港区、井上純一社長)は、鳥飼工場(大阪府摂津市)で実施していた第1工場のFA(ファクトリーオートメーション)化と第2工場の新設を完了した。配管のオフサイト化に対応するとともに、自動化技術での省人化や太陽光発電による脱炭素化を実現。西日本エリアの生産拠点として本格稼働する。17日に落成式を開いた。
 鳥飼工場の所在地は鳥飼上5。第1工場(延べ床面積1935平方メートル)の設備投資は6本の自動加工ラインを導入した。小径と大径の配管に対応した自動切断機や締め付け機、グルービング、自動溶接ロボット、フレアマシンなどを整備。これまで熟練技能が必要だった加工工程を標準化しつつ、省力化も実現した。技能者不足への対応や品質の均一化、作業安全性の向上につなげる。
 新設した第2工場(同762平方メートル)は1階に約360平方メートルのユニット組み立てスペース、2階に完成品の仮置きスペースを設けた。配管部材の組み立てと出荷前の最終確認が工場内で完結できる体制になった。工場の稼働で現場工程の省力化や工期短縮、品質確保を実現でき、建築設備工事の「オフサイト生産拠点」になる。
 工場の屋根には太陽光発電設備を設置し、使用電力の約6割を自家発電で賄う。再生可能エネルギーを使って加工・組み立てした製品を「GCT(グリーン・クラフト・テック)」としてブランド化。生産性と環境性能を両立させた持続可能な建築設備の製造をアピールする。
 施設は黒木義和建築事務所が設計し、日野建設工業が施工した。着工は2024年7月、25年3月までに工事を終えた。17日の落成式で須賀工業の津田端孝会長は「鳥飼工場は私たちのプレハブ加工の歩みを象徴する拠点だ。FA化と再エネを活用した新たな生産体制で持続可能な社会の実現に貢献したい」と述べた。