JERAは18日、袖ケ浦火力発電所(千葉県袖ケ浦市)の発電設備を更新すると発表した。関連する環境影響評価(環境アセス)手続きも始めた。同発電所には汽力発電方式の1~4号機があるが、いずれも1970年代の稼働で老朽化が進む。今後、ガスタービンコンバインドサイクル方式を採用する新たな1~3号機に置き換える。合計出力は約260万キロワット。2032年度以降の稼働を予定する。
同発電所の所在地は中袖2の1(敷地面積約112万平方メートル)。1~4号機に加え、船舶を横付けする港湾設備や燃料を陸揚げする荷役設備、タンク設備などもある。既存の1~4号機は1974~79年に稼働。うち最も古い1号機は23年、長期の計画停止に入った。稼働している2~4号機の合計出力は約300万キロワット。
同社は高経年の老朽施設を高効率なガスタービンコンバインドサイクル発電設備に置き換え、二酸化炭素(CO2)排出量の削減につなげる方針。更新が長期に及ぶため、別の発電所を安定的に操業して電力需要を支える。「更新計画を着実に進め、長期的な電力供給の確保に貢献する」としている。
JERAは老朽施設を計画的に更新している。武豊火力発電所(愛知県武豊町)5号機と姉崎火力発電所(千葉県市原市)1~3号機、横須賀火力発電所(神奈川県横須賀市)1号機が23年までに完了。五井火力発電所(市原市)1~3号機、横須賀火力発電所2号機が工事に入っている。
知多火力発電所(愛知県知多市)7、8号機の建設は東芝エネルギーシステムズ、東芝プラントシステム、大成建設の3社と契約済み。26年の着工、30年の稼働を目指す。