堺市/内川排水機場建替調査検討業務2入札公告、6月27日まで参加受付

2025年6月24日 工事・計画 [10面]

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 堺市は高潮や豪雨時の内水排除を担う「内川排水機場」(堺区戎島町)の建て替え検討に乗り出す。供用開始から40年が経過する施設の老朽化と気候変動の影響を踏まえ、将来の機能更新に向けた調査検討業務(一般競争入札)を公告。2025~26年度の2カ年をかけて現在地建て替えや移転整備など複数の案を比較し、最適な整備方針を探る。
 業務名は「内川排水機場建替調査検討業務(その2)」。参加申請書の提出期限は27日。入札書は7月14、15日に受け付け、同16日に開札する。
 参加要件は市の物品調達・委託等入札参加資格「業務委託・役務の提供」のうち「調査研究・計画策定その他計画策定等」で登録があり、過去10年間に国または地方公共団体などから発注された排水機場または下水ポンプ場の建て替え基本(予備・概略)設計業務を元請で履行した実績があることなど。
 同業務では上下水道計画や河川整備計画と照らし合わせた流域条件の整理から着手。気候変動による降雨強度や海面上昇の影響を踏まえ、必要な排水能力と設備構成を見直す。現在地での機能維持を伴う建て替え案に加え、移転先候補として「竪川下水ポンプ場跡地と隣接地」を含む2案を抽出し、概算工事費や工程などを比較検討する。選定した案で土木・建築・電気・機械設備を含む概略設計を実施する。履行期限は26年9月30日。
 内川排水機場は1985年に完成。RC造地下1階地上2階建て延べ914平方メートル。建物規模は全幅23メートル、全長118メートル、全高23・1メートル。設備は立軸斜流ポンプ口径1000ミリ(毎秒2・0立方メートル、電動)1台と口径1650ミリ(毎秒6・5立方メートル、ディーゼル駆動)2台を備える。排水能力は最大毎分900トン。
 施設の背後に広がる堺市旧市街地は大阪湾に面する低地帯で、昭和20年代に大阪府が高潮対策として整備した竪川水門・古川水門と連携し、内水排除を担ってきた。