みずほ銀行、東北6県建設7社/6月30日付で共同出資会社設立

2025年6月24日 企業・経営 [1面]

文字サイズ

 みずほ銀行と東北6県にある地域建設業7社は、共同出資会社「東北アライアンス建設」を30日付で設立する。東日本大震災の復興需要が収束し人口減少によって建設市場のさらなる縮小や人材制約などが見込まれる中、企業単体の枠を超えた広域連携によって経営資源を最適化。7社がノウハウや技術を補完し合い、新たな価値共創による受注体制の構築やDXの推進などを通じ持続的な成長を実現していく。同様の課題を抱える地域建設業の新たなビジネスモデルとして注目される。
 出資する建設会社は▽陰山建設(福島県郡山市、陰山正弘代表取締役)▽大森建設(秋田県能代市、大森三四郎社長)▽幸栄建設(山形県東根市、佐藤信勝代表取締役)▽タカヤ(盛岡市、細屋伸央社長)▽深松組(仙台市青葉区、深松努社長)▽藤本建設(青森市、長谷川学代表取締役)▽NICHIUN(青森市、藤本宏涼代表取締役)-の7社。
 みずほ銀行と7社の共同株主体制で、同行の出資比率は3・57%。資本金と資本準備金は各7000万円で、1万4000株(総額1・4億円)を発行する。本社を陰山建設がある郡山市に置き、社長には陰山氏が就く。7社合計の完成工事高は直近決算で570億円、4月1日時点での社員数は計786人になる。
 同行は価値共創投資枠を活用した資金提供だけでなく、東北6県に支店がある広域ネットワークも活用。共同出資会社による事業段階でのサプライチェーン(供給網)構築やアライアンスなども支援する。