大建設計は24日、このほどリニューアルした大阪事務所(大阪市西区)を業界関係者らに公開した。オフィスの在り方を抜本的に見直そうと、南側で隣接する靱公園と連続する空間構成や多様な働き方に対応する機能を取り入れた。設計を手掛けた同社第1設計室の榎恭志郎氏と、オカムラの花田愛ワークデザイン研究リサーチセンター所長によるトークセッションも開いた。
同事務所は1989年に竣工し、規模がSRC造地下1階地上6階建て延べ約2860平方メートル。1、3~5階を対象に改修し、「本館」と「WEST館」で分かれていた建物を一体化。2023年4月に基本計画に取りかかり、基本・実施設計を経て、26年2月まで工事を進めてきた。施工をケーアンドイーが担当。建物はCASBEEウェルネスオフィスのSランク認証を取得した。
コンセプトは「PLAT(パーク×ラボ×TBW)」。公園に面した立地を生かし、外部と連続する開放的な空間(PARK)、建築を体験的に学ぶ実験的機能(LAB)、チームと個の働き方を両立するチームベースドワーキング(TBW)を組み合わせた。内部には下階に降りるごとに、無機質から自然素材に空間トーンを変化させ、公園へと開いていくデザインを採用。1階には開放的なロビーとミーティングスペースを配置した。
オフィスでは学びの空間として構造や配管設備を見せる工夫や、時間帯で色彩を変化させる照明など実験要素も導入。ワークスペースは可動家具の導入などで柔軟な使い分けを計画。従来主流だった固定席から、チーム単位の拠点と自由席を組み合わせ、集中と交流を両立する。
トークでは「行きたくなるオフィスとは?」をテーマに議論。榎氏は、オフィスに「集中とリラックスを切り替えられる環境や、コミュニケーションの場が必要」とし、「業務内容や状態に応じて働く場所を選べる柔軟性が重要」と説明。花田氏は、空間設計では物理的な利便性に加え、心理的な居心地の良さも重要になると指摘。「視線や距離感、家具配置などで安心感や交流を促す環境づくりが『行きたくなる』要素になる」との見方を示した。






