熊本県菊陽町/新工業団地整備、7月にも基本設計の委託先選定手続き

2025年6月24日 工事・計画 [11面]

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 熊本県菊陽町は原水での新たな工業団地の整備に向け、早ければ7月に基本設計の委託先選定の手続きを行う。工業団地の検討区域は半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の第1工場周辺で、県道大津植木線の南側の約24・2ヘクタール。2026年から地権者との用地取得交渉を本格化させる。県道拡幅工事の完了する28年度以降に造成工事に着手し、31年度の分譲開始を目指す。
 工業団地の検討区域はほとんどが農地となっている。地権者は53者。19日に地権者を対象とした説明会を開き、事業の概要やスケジュールを説明した。
 町は25年度6月補正予算で基本設計や用地補償調査の委託費など、関連予算として1億4000万円を計上。設計や補償調査はそれぞれ発注する予定で、選定手続きは指名競争入札での実施を視野に準備している。
 町は工業団地に誘致する企業について特定の企業の誘致を想定したものではないが、TSMC工場に近い立地を生かし、半導体関連産業の一層の集積を図る考え。整備に向けては24年度に整備可能性調査をオオバに委託し、現地調査や事業計画の検討などを進めてきた。