阪神高速会社・上松英司社長が就任会見/関西発展へ、ミッシングリンク解消に尽力

2025年6月27日 企業・経営 [1面]

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 阪神高速道路会社の社長に26日付で就任した上松英司氏が同日、大阪市北区の本社で会見し、今後の経営方針などを明らかにした。上松社長はネットワーク機能の強化や老朽化に伴うリニューアルプロジェクトの推進に力を注ぎ、「安全で安心、快適な高速道路サービスを通じて大阪、関西の発展に貢献したい」と意気込みを語った=写真。
 最重点項目にはミッシングリンクの淀川左岸線2期と同延伸部、世界最大級の長大橋を含む大阪湾岸道路西伸部、名神湾岸連絡線の4事業を挙げた。「いずれも関西の成長には欠かせない重要な路線」とし、「厳しい施工条件や技術的な課題も山積しているが、これまで培ってきた知見やノウハウを生かしチャレンジしていく」と強調。事業推進に当たり「若手にも積極的に参画してもらいながら先進の技術を引き継いでいきたい」と話し、人材育成と技術継承にも力を入れる。
 「関西の大動脈を預かっている阪神高速は24時間365日、道路サービスを提供する」こと不変の使命としつつ、人口減少や少子高齢化、担い手不足、地球環境の保全などへの対応を課題に挙げた。社会経済情勢が変化する中、「自動運転への対応など移動モビリティの高度化や高速道路のグリーン化、DXの推進など、顧客や社会の未来ニーズを見据えた新たな価値の創出に挑戦していく」考えだ。
 (うえまつ・えいじ)1984年京都大学大学院工学研究科修了、阪神高速道路公団(現阪神高速道路会社)入り。技術部長、経営企画部長、執行役員、代表取締役兼専務執行役員を経て現職。65歳。