東京・中央区は人口流入に伴い増え続ける児童数への対応として、晴海西小学校を一時的に拡張する方針を固めた。第二校舎の建設を計画しているものの、増加スピードに追い付かないと判断した。仮設増築棟は延べ1400平方メートルの規模で計画。2025年度に設計を済ませ、26年度にも着工する。27、28年度の2カ年だけ使用し、第二校舎が完成する29年度には解体に着手する。
1日開催の晴海地区まちづくり協議会に報告した。同校の所在地は晴海5の3の5。臨海部の人口増に応じる形で24年度に開校した。
区によると東京五輪・パラリンピック選手村跡地のマンション「晴海フラッグ」への転入スピードが想定を上回り、同校の定員を超過する見通しとなった。区は30年度としていた第二校舎の開設時期を29年度へ前倒ししたが、それでも間に合わず、既存校舎の増築を決めた。
敷地内には北側に校舎、南側には校庭がある。今後は校庭の一部にS造2階建て延べ約1400平方メートルの仮設増築棟を整備。普通教室12室を設ける。加えて既存建物に改修を施し、オープンスペースや多目的室を普通教室へ転用する。
第二校舎の建設予定地は晴海西4の8(敷地面積7892平方メートル)。建物はS造5階建て延べ1万2761平方メートルの規模。設計を日本設計が手掛けており、施工者は決まっていない。29年1月の竣工を目指す。
第二校舎の1階には職員室や給食室が入り、2~4階が教室になる。4、5階の吹き抜け部分には体育館を整備。屋上には運動場やプールを設ける。環境性能はZEB Readyの水準を達成する。
臨海部では市街地再開発事業が相次いでいて、人口は今後も右肩上がりで伸びる見通し。晴海エリアや勝どきエリア、月島エリアなどでタワーマンションの建設が活発化している。三井不動産らが築地エリアで推進する「築地地区まちづくり事業」のレジデンス整備も控える。