鳥取県/山陰近畿道・鳥取西~覚寺間ルート案など提示/25年内の都計決定目指す

2025年8月7日 工事・計画 [17面]

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 鳥取市と兵庫県北部、京都府北部を結ぶ山陰近畿自動車道(約120キロ)のうち、鳥取市内の鳥取西~覚寺間(南北線、約7キロ)のルートとICの配置案が鳥取県都市計画審議会の予備審議で示された。未開通の市街地区間で、事業化に向けて大きく動き出す。11月ごろに同審議会による本審議を行い、年内の都市計画決定を目指す。
 山陰近畿道は県内区間26キロのうち19キロが開通しているが、鳥取市街地の区間が未開通。完成すれば鳥取道、山陰道、山陰近畿道の三つの高速道路ネットワークが結ばれ、市街地の交通混雑緩和や災害時の交通確保、産業活動や観光面のアクセス向上につながる。
 ルートは山陰道(鳥取西道路)の鳥取西JCT(仮称)を北上し、千代川手前から東向きに変え、国道9号の覚寺交差点に至る。道路規格は第1種第3級。設計速度は時速80キロ。標準幅員は土工部が19メートル、橋梁部が18メートルの4車線(片側2車線)となる。
 徳尾、千代水、晩稲、江津、覚寺(いずれも仮称)の五つのICを設置し、晩稲ICは南北方向の出入りが可能なフルICで、鳥取港や鳥取空港へのアクセスが向上する。覚寺ICは鳥取砂丘への利便性が高まると期待されている。
 予備審議は7月9日に行われ、県が鳥取~覚寺間のルートやICの配置案を示すとともに、都市計画説明会の開催状況や質問に対する回答、市民からの意見
や対応方針などを紹介した。
 委員が開通時期を尋ねると、県側は「社会情勢や事業規模、予算状況で変わるため、現段階で示すのは難しい」とし、4車線道路の整備の仕方については「現時点では分からない」と答えた。
 県は9月ごろに都市計画案の公告と縦覧を行い、住民から意見を募る。11月ごろに開く都計審の審議を経て、12月ごろの都市計画決定を目指す。