東京都競馬/ファンエリア再整備/5年間で750億円投資

2025年12月23日 工事・計画 [4面]

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 東京都競馬は、大井競馬場(東京都品川区)を軸にした周辺エリアの魅力向上に力を入れる。2026年12月期から5年で約750億円を投資し、競馬場の一般観覧エリア(ファンエリア)を再整備し、新たなトレーニングセンター(TC)も建設する。デジタル技術を使い顧客満足の向上につなげる。競馬場施設の隣接地でアリーナ建設の検討を加速する。
 中期経営計画(26年12月期~30年12月期)で示した。30年12月期で売上高480億円以上、営業利益190億円以上を目指す。25年12月期は売上高416億円、営業利益150億円を計画している。
 ファンエリアは競馬の新たな楽しみ方を提供する施設を設ける。来場者が集まり、存在感を高めることで大井競馬場の新たな「顔」になることを目指す。
 新たなTCは千葉県市原市にある約81万平方メートルの敷地に建設する。19日に固定資産の取得を発表した。取得金額は非公開。契約日は26年1月の予定で、引き渡し日は決まっていない。
 TCに大井競馬場で走る競走馬を集めて調教。1000メートル級の坂路を設け効率的な訓練を行う。馬のけが予防にもつなげる。TCで鍛えた競走馬のレースで大井競馬の魅力を高める。既存施設・設備の利便性向上や、老朽化した施設の保全にも取り組む。
 最新のデジタル技術にも積極的に投資する。インターネット投票サービスを改良し、一層安心して使えるツールとして提供する。AIや仮想技術を使い、気軽に南関競馬(大井競馬場、川崎競馬場、船橋競馬場、浦和競馬場)が楽しめるサービスも構築する。
 アリーナは31年12月期以降に整備する。競馬だけでなく、スポーツやライブを楽しめる都心型エンターテインメント競馬場を実現する。