国土交通省は、調査や設計などの直轄業務の履行期限を平準化する取り組みで、建設コンサルタンツ協会(建コン協、大本修会長)など関係団体と連携した対策の検討に乗り出す。翌年度への繰り越しや国庫債務負担行為の活用を推進し、これまで一定の成果を上げてきた。関係団体からは設計者などの働き方改革を背景に、より効果的な対策を求める声もある。受注者が把握した時間外労働の実態を踏まえ、バランスの取れた業務発注や履行期限設定の在り方を探る。
港湾空港関係を除く測量・地質調査・土木関係建設コンサルタント業務の実績を見ると、履行期限を年度の第4四半期に迎えた業務件数の割合は2024年度で54%だった。約10年前の13年度は90%を占めていたことを考えると着実に減少してきたといえる。ただ、23年度に当面の目標として設定した「35%以下」は達成できていない。中長期的に上半期と下半期で半々の件数を目指す意向も示していたが、先行きは見通せない。
国交省は14日に開いた有識者会議「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」の「業務・マネジメント部会」で現状を報告。従来の対策を引き続き推進しつつ、「受注者の超過勤務の状況を把握するなど、業界団体と連携していきたい」と表明した。
建コン協の代表者は平準化の進展を評価した上で、「深夜や土日の出勤などを撲滅することが最終的な目標だ」と強調。平準化目標の達成だけを追求するのではなく、「現状の総労働時間や出勤状況から(働き方が)実質的にどうかを総合的な観点で見ていきたいと思っており、協力していきたい」と応じた。協会の調査結果を国交省と共有し、今後の対策で意見交換していく方向だ。
国交省は平準化対策の一つとして、繰り越し手続きに柔軟に対応してきた。年度内に稼働している業務で翌年度に繰り越した件数の割合は13年度に3%だったが、直近は22年度28%、23年度33%、24年度34%と増加傾向にある。








