国交省/浮体式洋上風力建設に必要な港湾機能検討/港湾利用者との調整がポイント

2026年1月16日 行政・団体 [2面]

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 国土交通省は14日、「洋上風力発電の導入促進に向けた港湾のあり方に関する検討会」(座長・来生新横浜国立大学名誉教授兼放送大学名誉教授)の第2回会合を開催した。洋上風力発電の施工に当たり、港湾が抱える課題や、欧州での基地港湾の動向などを浮体式洋上風力建設システム技術研究組合(FLOWCON)と浮体式洋上風力技術研究組合(FLOWRA)が報告し、今後の検討事項を整理した。
 FLOWCONは想定する施工日数や稼働率、船団数などを用いた建設能力や、入出港サイクルの試算を示し、占用や待機を巡る港湾利用者との調整を施工のポイントに挙げた。風車の港内搭載は、他事業との調整を不要にしないと大量急速施工は難しいと指摘した。
 FLOWRAは、欧州で進む洋上風力発電タービンの大型化や、イギリス・フランスの基地港湾の運営体制、整備費、想定年間建設基数や、想定主要サプライチェーン(供給網)などの調査結果を報告した。
 国交省は、施工に必要な港湾の機能の一つに、風車搭載後の動作確認を行う係留施設(試験調整機能)を加えた。維持管理でも、日常的に利用できる洋上風力発電施設の風車を建設するための特殊作業船(SOV)の係留施設が必要だとした。
 検討会では今後、施工の効率化に向けた複数基地港湾利用の促進、基地港湾貸し付け料の平準化、原状回復義務の緩和などについて議論を進めていく。
 検討会の冒頭、国交省港湾局海洋・環境課の馬場智課長は「5日に長崎・五島沖で浮体式洋上風力発電が商業運転を開始し、年度内には北九州市の響灘でも事業が開始する。他の事業の着実な完成にも対応する。浮体式洋上風力発電の建設に必要な港湾機能について、改めて情報収集した上で内容を整理したい。それぞれ事業者の知見を頂戴したい」と話した。