鹿島は、既存中低層RC造建物の機能と耐震性を同時に高める増築制震技術「イースカイ」を開発し、実工事に初適用する。対象は2月に着手する同社技術研究所本館(東京都調布市)のリニューアル。増築部を既存建物に対する大重量の構造物制震装置(TMD)として利用することで、従来のTMDに比べ制震効果を決定付ける重りの重量を大幅に確保できる。
イースカイは、既存建物に加わる地震力を大きく低減する。既存部の補強を不要あるいは大幅に減らせ、変形能力に乏しい壁式のRC造にも適用できる。既存建物の構造特性の変化に対し制震効果の変動も少なく、経年劣化や地震などで構造特性が変化しやすいRC造建物に適する。TMDとして機能する増築部の変形も小さく、増築部の変形は一般建物と同程度。増築部を一般かつ低コストな材料で構成可能だ。
技研本館のリニューアルは、RC造5階建ての既存部の屋上に1層を増築し6階建てに改修する。増築部は、専用開発した低コストでコンパクトなピン支承に加え、オイルダンパーを備えた鉄骨架構とRC屋根を組み合わせたシンプルな構成になる。鉄骨架構と既存部との接続部に簡易なあと施工アンカーを採用。既存部や基礎の補強は不要になる。増築制震効果でレベル2地震動に対する建物応答を半減。リニューアル完了は27年10月末を予定する。
中低層RC造建物のリニューアルに新技術を積極展開していく方針だ。







