熊谷組/トンネル覆工、シート接着工にロボット導入/下地処理工と塗布工を自動化

2026年2月2日 技術・商品 [3面]

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 熊谷組は、トンネル覆工を補強するシートの接着工でロボットを導入する。下地処理とプライマー・接着剤塗布の両工程を機械化する技術を開発。トンネル補強工事の現場で適用性などを確認し、実工事への展開にめどを付けた。2026年度にも、計測センサーとロボット動作の連携をシステム化し現場に投入。人力による作業工数や苦渋作業を軽減していく。
 同社はケー・エフ・シー(東京都港区、田村知幸社長)、日進機工(名古屋市守山区、水野英市社長)と共同で、「トンネル覆工等シート接着工の機械化施工技術」を開発した。
 下地処理工は、粉じんの発生を抑える「同時吸引式ウオータージェット」を採用。装置自体を軽量化するとともに、トンネルの壁面に密着して施工できるようキャスターやスプリングを取り付けた。塗布工は材料を混練・供給する「2液混合ディスペンサー」、供給された材料を塗布する「特殊加工ローラー」を使う。
 産業用多軸ロボットのアームでウオータージェット装置やローラー装置をつかみ、センサーを活用しながらロボットの姿勢や作業位置を制御。LiDAR(ライダー)で3D計測した結果を基に、自己位置を検出・管理している。
 高速道路トンネルの覆工補強工事現場で施工実験を実施。トンネルの半断面で行い、片側車線規制の下、下地処理工とプライマー塗布工の2工種で施工性を確かめた。
 規制内で▽トンネル点検車の準備工▽作業位置への移動▽ロボット施工ポジションの調整▽覆工面への施工▽次の作業位置への移動-といった工程を繰り返した。実験の結果、2工種とも一定の品質が確保できると実証。事前の模擬トンネル実験で接着剤塗布の施工性も確認済みだ。
 開発や実証実験は、熊谷組が試験体や機械装置の製作、実験データの解析・検討を担当。ケー・エフ・シーはシート接着補強工法の材料や施工法、日進機工がウオータージェット装置について、知見と実験装置の提供、実験の評価・検証などを担った。