国交省/建設業の採用ルート新規開拓、26年度に就業体験やPR事業で実証

2026年2月25日 行政・団体 [1面]

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 国土交通省は、建設業の担い手を確保するための新たなルート開拓などを目的とした新事業の詳細を固めた。建設関連訓練校と連携した就業体験プログラムの開発や、小中学生・保護者向けのPRコンテンツ制作などのモデル的な取り組みを2026年度に民間委託で実施。実証成果を建設業団体や個社が活用可能なガイドラインにまとめる。工業高校以外の高校生や、既卒の求職社会人など、今までターゲットに入っていなかった層にも訴求するPR手法の展開につなげる。
 厚生労働省の実態調査によると、建設業への新規入職者のうち「縁故」を理由とするのは約38%で、全産業平均の約25%を大幅に上回る。特に、地域の業界は縁故に頼る傾向が強いとみられ、それ以外の入職ルートの開拓は喫緊の課題となる。現場従事者の処遇改善や働き方改革が進んでも、社会に根付いた旧来の業界イメージを打破できなければ担い手の確保にはつながらない。新事業では以前とは異なるイメージを業界外に発信し、業界内には縁故に頼らない採用ノウハウを提供する。
 25年度補正予算で関係費用として計1・6億円を確保した。具体的な四つのメニューに分け、委託先となる民間事業者の選定手続き中。年度末に契約し各メニューを実行に移す。
 就業体験や魅力発信のPRは、モデル的な取り組みの実証に当たる。就業体験プログラムは実際の高校生や社会人を対象に提供し、費用面も含めた継続的な運営方法を検討。建設業団体などに提供するノウハウを整理する。将来の就業が期待される小中学生向けには、保護者も念頭に置いた短編動画などのコンテンツを制作する。テレビやインターネットでの発信を想定し、訴求効果も分析する。進路指導教員向けには、建設業に抱くイメージを改善するため調査などに取り組む。
 実証結果も踏まえてガイドラインを作成し、27年度以降、業界団体などに活用してもらう。アプローチ先となる就業有望層には普通科や商業・農業高校を含めた高校生、退職自衛官、求職社会人などを想定する。