日建協/25年所定外労働時間調査/初めて30時間下回る

2026年5月14日 行政・団体 [2面]

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 日本建設産業職員労働組合協議会(日建協、青山敏幸議長)は13日、2025年11月の実績をまとめた「所定外労働時間調査」の概要を公表した。所定外労働時間は平均で29・2時間となり、1972年の調査開始以来、初めて30時間を下回った。外勤建築は月41・0時間(前回44・7時間)、外勤土木は月38・6時間(39・2時間)だった。日建協は「時短推進活動の成果が出てきた。特に建築で大きく改善した」としている。
 「日建協時短アンケート」は、労働環境の実態把握を目的に毎年実施している。今回は加盟34組合の組合員1万8134人から回答を得た。
 所定外労働時間は年々減少しているものの、全産業と比較すると依然として長時間労働が課題になっている。調査結果によると、内勤者と外勤者を合わせた時間外労働は、月30時間未満が52・9%と最も多く、30~45時間が26・2%で続いた。一方、月100時間以上の過重労働者の割合は全体の1・2%(1・8%)、過労死ラインとされる月80時間以上の割合は全体で3・3%(4・2%)、外勤では5・6%(7・0%)となった。いずれも前年より改善しているが、課題は残っている。
 残業の理由は、社内や発注者向けの書類業務、人員不足などが多かった。外勤者は、時短実現に向けて「発注者による適正工期の設定が必要」とする回答が43・6%を占めた。
 残業時間の削減や育児、介護の時間確保などを目的に、フレックスタイム制やスライド勤務を利用する従業員が増えている。「利用している、または利用したことがある」との回答は全体で54・1%となった。内訳は内勤62・8%、外勤45・5%。外勤者の半数以上が制度を利用していない。
 組合員の12・2%が、実際の残業時間と会社への報告時間に乖離(かいり)があると回答した。月100時間以上残業している従業員は、サービス残業が40時間以上ある割合が69・9%に上った。
 有給休暇取得日数は全体で11・4日(内勤11・7日、外勤建築10・9日、外勤土木11・4日)。内勤はほぼカレンダー通りに休日を取得している。一方、外勤建築は土曜日と祝日の休みが1日ほど少ない。発注者別の閉所設定を見ると、国土交通省は4週8閉所設定が95・0%となった。4週8閉所作業所の所定外労働時間の平均を比べると、外資系企業が46・7時間(前年43・5時間)で最多となり、民間デベロッパーが41・1時間(45・5時間)で続いた。
 結果は『2025年時短アンケートの概要(ダイジェスト)』として冊子にまとめている=画像は表紙(日建協提供)。