大阪府/遠隔臨場試行要領案を改定/実施費用を発注者負担に

2026年5月15日 行政・団体 [10面]

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 大阪府都市整備部は建設現場での遠隔臨場に関する試行要領案を改定した。これまで原則、受注者負担としていた実施費用を受発注者協議を踏まえ、発注者側で負担する扱いに改めた。国土交通省直轄工事の要領に準拠する見直しで、府発注工事でも遠隔臨場の活用を進め、受発注者双方の業務効率化や建設現場の生産性向上につなげる。
 遠隔臨場は動画用カメラなどで取得した映像と音声を活用し、段階確認や材料確認、立ち会いを現場に行かずに実施する仕組み。監督員の移動時間削減や受注者の手待ち時間短縮、確認書類の簡素化などの効果が期待される。府は2020年11月に試行要領案を策定していたが、費用は原則として受注者が全額負担する内容だった。
 改定後は、遠隔臨場の実施に必要な費用を技術管理費に積み上げ計上する。撮影機器やモニター機器の賃料・損料、設置・移設費、通信費、ライセンス代、通信環境の整備費などを対象とし、受注者から見積もりを取って対応する。
 対象工事の考え方も整理した。新規発注工事では、発注時に遠隔臨場の実施を特記仕様書に記載する。既契約工事でも発注者が対象工事に合致すると判断し、受注者から実施可能との回答が得られた場合は設計変更により対応する。通信環境が整わない現場や工種によって非効率になることが明確な場合は対象外とする。担当者によると、既契約工事の設計変更は4月1日以降分が対象となる。
 府は直轄工事で先行する運用に足並みをそろえ、公共工事の現場確認業務を効率化。担い手不足や働き方改革への対応が求められる中、遠隔臨場の定着に向け、現場条件に応じた柔軟な活用を促す。