国交省/ICT施工「ステージ2」近く本格運用/活用効果が拡大、総合評価で加点も

2026年2月26日 行政・団体 [1面]

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 国土交通省は、直轄工事で新たな現場マネジメント手法を展開するICT施工「ステージ2」の実施状況をまとめた。施工データの見える化により、工程短縮やコスト削減、安全性向上の効果が期待できる。2025年度は試行工事が100件(25年末時点)に拡大。利益増で設備投資や教育投資が可能になり、協力会社への分かりやすい指示にもつながるなど、当初想定していなかった副次的な効果も生まれている。国交省は実施要領を近く改定し、試行段階から本格運用へ移行する。総合評価方式で入札時の加点措置も講じる。
 ステージ2は、建設機械やダンプトラックの稼働データ、施工履歴データ、映像データなどをリアルタイムで集約・可視化し、施工の効率化や課題解消につなげる取り組み。ICT施工を、従来の工種単体の効率化から工事全体の生産性向上へと進化させる。初年度の24年度に45件だった試行工事は順調に増加している。試行要領に基づき実施してきたが、取り組み事例の成果を反映し、適用工種や実施項目を拡大した本要領を新たに策定する。
 国交省が試行工事の受注者に行ったアンケートによると、ほぼすべての会社がステージ2を「継続活用したい」と回答した。導入効果を「期待以上・期待通り」と認識する会社も9割以上に達した。継続活用の理由は「効率化・生産性向上(工程短縮や無駄作業削減)」が約4割、「安全性向上・事故防止(リスク低減や安全意識の高揚)」が約3割、「当たり前化(一度取り組むことによる活用の定着)」が約2割と続いた。
 施工の効率化により利益が増え、最新設備への投資や社員教育への投資が可能になったとの声もある。若手技術者でも高精度に施工計画を立案できるようになるなど、若年層の積極的な登用を後押しする側面もある。結果として協力会社の利益率が向上し、品質や安全、生産性の面での意識向上や協力関係の構築につながった事例もみられる。
 ステージ2は、当初の目的を超え、企業の技術力向上や投資余力の拡大、若手技術者の確保、継続的な企業成長につながる可能性があると、国交省はアピールしている。