労政審安衛分科会/改正安衛法政省令案了承/作業場所管理事業者の連絡調整義務化

2026年2月26日 行政・団体 [2面]

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 労働政策審議会(労政審、厚生労働相の諮問機関)の安全衛生分科会は25日、個人事業者などの労働災害防止の取り組みを強化する改正労働安全衛生法を踏まえた関係政省令の改正案を了承した。危険な機械の定期自主検査の対象を個人事象者に拡大したり、混在作業のある場所の管理事業者に連絡調整の義務を課したりすることの詳細を定めてある。連絡調整の義務を巡ってはガイドラインや通達で内容を明確にしていく。
 関係政省令は3月の公布、施行は2027年4月1日。構造規格または安全装置を備えていない機械などの使用を禁止する対象や、危険有害作業の特別教育の受講者、危険有害業務の教育の受講者を個人事業者などに拡大することになる。
 作業場所を管理する事業者が講じる労働災害防止の措置として、混在作業のある場所の事業者には連絡調整などの措置を義務化することになっており、関係政省令は詳細を定めている。
 混在作業のある場所の事業者の連絡調整は、「作業場所管理事業者」が担う。安全衛生分科会は、同事業者の要件について前回の会合から議論してきた。厚労省は連絡調整の義務が生じる要件として、就業制限業務や危険有害業務に関する作業と、「周囲で作業を行う作業従事者に危害をおよぼすおそれがある業務」とすることを政省令案に盛り込んでいた。
 25日の会合では、作業主任者の選任が必要な作業に関する業務、作業指揮者を定める必要がある作業に関する業務、貨物自動車によって荷を搬入・搬出する業務、定期的に行う自主検査とその結果を踏まえた補修などの業務を対象とする「対応案」を提示した。作業指揮者を定める必要がある作業に関する業務と、定期的に行う自主検査とその結果を踏まえた補修などの業務の内容は通達で今後明示することを説明し了承を得た。
 会合では、作業場所管理事業者と、建設工事の統括管理を担う元請企業の関係などについて活発な議論があった。厚労省の担当者は、製造工場内の一角で行われる建設工事の場合、製造業と建設業の混在作業になるとした上で、製造と建設の搬入経路が重なる場合などは、製造業者が作業場所管理事業者となり、建設の元請企業は工事エリア内で従来通り統括管理を担うといった例を説明した。改正安衛法第30条に関係する罰則については、作業場所管理事業者、労働者との請負関係、周囲に危害をおよぼす作業についての要件が一つでも欠けた場合、罰則の適用にならないことも説明。
 作業場所管理事業者を含めて関係政省令の施行に当たっては、ガイドラインやQ&A形式の資料などで内容を分かりやすく周知していく方針も明らかにした。