都道府県の26年度予算案/20都府県で一般会計過去最大

2026年3月6日 行政・団体 [2面]

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 47都道府県の2026年度予算案が4日に出そろった。物価高などを背景に、一般会計は20都府県で過去最高を更新。一方、普通建設事業費を含む投資的経費(当初予算ベース、一部補正後)で前年度を上回った都道府県は、25年度の31から26に減った。南海トラフ地震などに備えた防災関連施策のほか、スポーツ・文化施設を核としたまちづくりへの注力も目立つ。建設産業の人材不足を受け、人材確保やイメージアップに取り組む都道府県も増えている。
 一般会計は42都道府県で前年度を上回った。知事選挙などの影響で骨格予算となったのは石川、京都、長崎の3府県。投資的経費は埼玉、千葉、奈良、大阪の4府県で2桁の伸びとなった一方、21都道府県で減少した。一般会計に占める投資的経費の割合は、能登半島地震の災害復旧に伴い石川県が全国最多の31・8%。最も低かったのは大阪府の5・6%だった。
 災害関連施策では、国による南海トラフ地震や首都直下地震の被害想定見直しを受け、対策の強化に乗り出す自治体が多い。岐阜県は南海トラフ地震の想定を見直す。京都府も大規模災害時の対応力強化に260億円を投じる方針。岩手県は25年2月に大船渡市で発生した大規模山林火災を受け、林野火災復旧対策事業補助を創設する。
 交通ネットワーク整備も目立つ。新幹線関連では北海道が427億円を計上した。福井県は北陸新幹線敦賀開業の効果を最大化するため、「若狭湾プレミアムリゾート構想」を打ち出した。千葉県は成田空港を核とした空港都市圏「エアポートシティー」構想を掲げる。茨城県は茨城空港のターミナルビル拡張で検討費を計上し、長野県は信州まつもと空港施設整備の設計補助を盛り込んだ。佐賀県も佐賀空港の平行滑走路整備に向けた検討・調査費を確保する考えだ。
 スポーツや文化施設を核としたまちづくりにも注目が集まる。サッカースタジアムやアリーナの整備を計画しているのは福井県、岡山県、熊本県、沖縄県など。福岡県は国内最高峰のトレーニングセンター開設に向け設計費を盛り込んだ。鹿児島県も鹿児島港本港区エリアでのスポーツ・コンベンションセンター整備で設計費を計上した。
 滋賀県や奈良県は県立美術館の整備・増築、和歌山県は自然博物館リニューアルの関連費を盛り込んだ。神奈川、静岡両県は県立図書館再整備で調査・設計費を計上。群馬県や徳島県は新ホール建設を計画する。
 技能者不足を背景に、建設業の魅力発信や働き方改革を支援する動きも広がっている。鳥取県は「未来へつなぐ建設イノベーション!人材確保プロジェクト」を立ち上げる。兵庫県も建設業のスマートシフト・ブランディング推進を発足。東京都は業界団体と連携し、工科高校のカリキュラムを充実させる。栃木県は新たな担い手確保拠点「インフラトレーニングセンター」を設置する方針。富山県は砺波工業高校に建設系コースを新設する計画だ。