◇フィジカルAIなど共創
茨城県つくば市の筑波研究学園都市にある筑波大学などの研究機関や独立行政法人を主体とした25機関は23日、「(仮称)筑波研究教育機構」の発足に向け協議会を立ち上げた。共創体として組織を超えた共同研究、研究人材の育成などに取り組む。同機構は来春の発足を目指す。参画する国土交通省国土技術政策総合研究所(国総研)の佐藤寿延所長は、インフラ分野やフィジカルAIなどで研究の加速に強い意欲を見せた。
25機関の代表が同日に市内で覚書を交わし、「筑波研究教育機構(仮称)構想協議会」を立ち上げた=写真。筑波大が事務局を担う。連携大学院の枠組みをベースに、大学と研究機関の共創モデルになるような活動を進める。参加機関の独立性を保ちつつ、個別プロジェクトに横串を入れた一体感のある研究を推進。研究設備の相互利用、資金獲得のための組織的な活動などに取り組む。筑波大は約200人の教員、約500人の大学院生をそれぞれ750人、1500人に増やしたい考えだ。
発足式で筑波大の永田恭介学長は「世界ナンバーワンの研究組織体」の構築に意欲を示した。その上で「利用できるものを利用しながらやっていきたい」と話した。筑波研究学園都市交流協議会の会長を務める国総研の佐藤所長は、「有機的連携をつくるためにこの都市ができた。連携をどう超えていくか協議したい」と話した。研究成果を公共調達から社会実装する取り組みに期待。つくば市の五十嵐立青市長は「新たな技術を市民の幸せのために使う活動のアクセルを踏む体制が整った」と述べた。
記者会見した永田学長は、研究力の強化と次世代の人材を育成する重要性を強調。「来年の今頃には新たな法人をつくることでまとまると思う」と話した。佐藤所長は「住宅やインフラの現場に直結したニーズを拾える国のダイレクトな研究機関」と国総研を紹介した上で、自動運転に必要なインフラ、フィジカルAI、老朽化対策などの研究を「一緒に加速したい」と述べた。
主な参画機関は、気象庁気象研究所、物質・材料研究機構、産業技術総合研究所、農業・食品産業技術総合研究機構、防災科学技術研究所、宇宙航空研究開発機構、建築研究所、土木研究所など。エーザイ、アステラス製薬、NTTの民間研究所・事業場も参画する。







