日建連/26年度事業計画策定/新長期ビジョン実現へ始動、価格転嫁の相互理解を

2026年3月26日 行政・団体 [1面]

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 日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は2025年7月に策定した「建設業の長期ビジョン2・0」に基づく具体の取り組みを26年度から本格的に推進する。都内で25日に開いた理事会で長期ビジョンの目標達成に向けた26年度事業計画を策定した。必要に応じて従来の取り組みや委員会の構成などを見直す。改正建設業法を踏まえた労働規制の柔軟化や猛暑日の作業回避、サプライチェーン(供給網)全体での価格転嫁の相互理解など契約の適正化に取り組むことを重点方針に掲げた。=2面に新規事業一覧
 長期ビジョンの目標達成に向け、実態調査を反映する現行の公共工事設計労務単価の算定方式を見直し、政策的な引き上げ方式への転換を国に働きかけることで技能労働者の所得倍増を目指す。技能者の賃金引き上げでは19日、金子恭之国土交通相と民間工事を含め技能者賃金の「おおむね6%上昇」を目標に官民で取り組むことを申し合わせた。「労務費見積り尊重宣言」などを通じて協力会社と連携しながら賃金引き上げを技能者まで行き渡らせる。
 第1次国土強靱化実施中期計画が掲げる「30年までに公共工事での建設キャリアアップシステム(CCUS)活用工事の導入完了率100%」の達成に向け、直轄工事での完全義務化に向けた取り組みを加速するほか、公共・民間発注者への普及を強化する。生産性向上合同会議の設置やAI活用の検討も進める。「生産性向上推進要綱2・0」に基づき、BIM/CIMやAI・ロボットの活用を拡大し、設計・施工・維持管理の各段階で業務プロセスの効率化を図る。
 理事会後に会見した宮本会長は「26年度は長期ビジョンで掲げた取り組みを着実に推進していく段階だ」と力を込めた。「サプライチェーン全体のウィンウィン関係の構築をどう作るかが課題だ。担い手確保や育成、処遇改善、人材育成の抜本的強化などを推進していく」と強調した=写真。
 押味至一副会長土木本部長は第1次国土強靱化実施中期計画の事業規模は「5年で20兆円強だが不足している」と指摘し、「25兆円の確保に向け、当初予算での措置を求めていく」と述べた。東情勢にも触れ、「石油価格の上昇や供給不安が燃料費や運搬費に影響するなど、建設業にもボディーブローのように効いてくる」と懸念を示した。
 蓮輪賢治副会長建築本部長は「受発注者間、元下間含め、ウィンウィンな関係をいかに構築するか。民間建設工事標準請負契約約款の利用促進に向けた初年度になると考えている」と述べた。さらに「建築本部は各部会を横断的に各委員会を横断的に展開して、合同会議を設置して、垣根を超えた活動を会員各社と推進したい」と意気込んだ。