リニア中央新幹線の整備やまちづくりを現状を把握するため、金子恭之国土交通相が山梨、神奈川両県を28日に視察した。山梨リニア実験線で最新の改良型試験車に試乗した後、相模原市で交通空白を解消する市の取り組みの現場と、JR東海が整備を進めているリニア中央新幹線・品川~名古屋間の神奈川県駅(仮称)の工事現場を見学した。金子国交相は同社の丹羽俊介社長に南アルプストンネル静岡工区の再着工後に開業見通しを明らかにするよう求めた。
試乗では、世界最高レベルの高速走行を体験し、「快適な乗り心地、車内環境を体感した」(金子国交相)という。相模原市内は、地域交通の関係者と意見交換し、乗り合いタクシーに試乗した。
神奈川県駅は、深さ約30メートルの位置に駅施設、ホーム2面、線路4線を地下3層で構築する。開削工事を終え、延長約680メートル、最大幅約50メートルの地下函体の構築が進んでいる。施工は奥村組・東急建設・京王建設JVの担当。金子国交相は、現場内を見て回り、JR東海の工事担当者からヤード内に仮置きした掘削土を埋め戻し有効活用する計画や、見学会をはじめ地域と連携した取り組みなどの説明を受けた。地盤の特徴や工事のポイントを熱心に質問した。同駅から名古屋方面の第二首都圏トンネルを掘削するシールドマシンも見学した。同トンネル新設工事は奥村組・東急建設・日本国土開発JVが施工する。
現場視察後に金子国交相、丹羽社長、同行した永井学国交大臣政務官、本村賢太郎相模原市長が会見した。品川~名古屋間の工事について、金子国交相は「安全、周辺への影響に十分配慮して進め、住民、関係自治体に丁寧に説明し、万一のトラブルは情報共有をお願いしたい」と話した。静岡工区の工事再開に向けた県とJR東海の技術的な協議の完了を受け、金子国交相は着工に向けしっかり対応するよう要請。「大きな節目」として、今後の取り組みなどを住民に丁寧に説明するよう求めた。丹羽社長は「当社としても一つの区切り」とした上で「一日も早い着工、開業を目指して頑張りたい」と述べた。






