近畿整備局/道路脱炭素化推進計画を策定/管理・整備・利用でCO2削減

2026年4月1日 行政・団体 [10面]

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 ◇低炭素アスファルト導入促進へ
 近畿地方整備局は道路分野の脱炭素化に向けた取り組みを本格化する。2025年10月に策定された基本方針に基づき、同局の主要施策や目標を定めた「道路脱炭素化推進計画」をまとめた。計画期間は40年度まで。道路の「管理」「整備」「利用」の3分野で施策を体系化し、電動車化や照明LED化、低炭素材料の導入、再生可能エネルギーの活用を柱に、二酸化炭素(CO2)排出削減を加速する。
 管理分野では、公用車や道路パトロールカーを先行して電動車へ転換し、電力消費量が高い道路照明はPFI手法なども活用してLED化を促進する。両施策とも30年度までに100%達成を目指す。交通量の少ないトンネルではセンサー照明の導入も検討し、さらなる省エネ化を図る。
 管理業務のエネルギー消費の約8割を電力が占めるため、再エネの導入を拡大する。電力調達では入札要件に再エネ由来の電力割合を定め、利用割合を30年度60%、40年度80%へ段階的に引き上げる。合わせて道路空間を活用した太陽光発電設備の新規整備を進め、設置数は30年度までに26カ所、40年度までに39カ所とする。発電電力は道路管理設備に充当する方針だ。
 地中熱を利用した無散水融雪設備や風力発電の導入、波力発電の検討など新技術の導入も視野に入れる。管理分野全体では、13年度比で30年度に約7割、40年度に約9割の排出削減を目標に掲げた。
 整備分野では、低炭素材料の導入拡大が柱となる。アスファルト混合物の混合温度を10~30度下げ、製造工程で発生するCO2を削減できる中温化アスファルトの導入を促進する。製造体制が整った地域から、早期交通開放が求められる舗装修繕工事を中心に導入を図っていく。工事件数ベースの導入割合は30年度に6%、40年度に14%まで拡大する計画だ。
 低炭素コンクリートにも着目。製造時のCO2排出量が少ない原料の使用に加え、開発が進むCO2の固定・吸収技術を試行導入し、対象を順次拡大する。さらに、電動建機や次世代燃料の活用、道路施設への地場産木材利用、予防保全による長寿命化にも取り組んでいく。
 利用分野では、電気自動車(EV)充電施設を拡充。道の駅(直轄一体型)を対象に30年度までに28口の設置を目指す。このほか、交通結節拠点の整備や、主要渋滞箇所の解消、TDM(交通需要マネジメント)の推進など幅広い施策を展開していく。