環境省/熱中症対策実行計画見直しに着手/有識者委員会初会合

2026年4月24日 行政・団体 [2面]

文字サイズ

 環境省は23日、熱中症対策に関する有識者委員会の初会合を開き、政府が2023年5月に閣議決定した熱中症対策実行計画の改定作業に着手した。委員会は目標、関係省庁の役割と連携の在り方、地方自治体、産業界の取り組み、熱中症警戒アラートの発信などを議論する。会合では国土交通省が「建設工事における猛暑対策サポートパッケージ」の取り組みなどを説明した。
 現行計画は熱中症の死亡者を30年に半減させる目標を設定し、国と自治体、事業者の役割、取り組みなどを示している。年内に現行計画の改定の方向を取りまとめ、年度内に計画を改定する予定。環境省は同日、中央環境審議会(中環審、環境相の諮問機関)の環境保健部会に新設した「熱中症対策小委員会」の会合を開いた。委員長には大塚直早稲田大学教授が就いた。大塚委員長は「気候変動の緩和に関連させながら、熱中症の影響の緩和を議論したい」と話した。
 会合で、環境省は6~8月の平均気温が3年連続で最高記録を更新し、25年度は熱中症警戒情報の発表が延べ1749回あったことや、25年5~9月の死亡者が1521人(前年2098人)だったことを報告。26年度から熱中症特別警戒情報の発表基準を一部見直したことも説明した。
 関係省庁も取り組み状況で報告を行った。国交省はサポートパッケージによって、実態に応じた熱中症対策費用を確保したり、維持工事などで標準歩掛かりのない作業の精算変更に対応したりする措置を紹介。民間や公共空間の緑化や雨水利用施設の設置、水と緑のネットワーク形成による都市の暑さ対策の取り組みも説明した。
 厚生労働省は労働安全衛生規則(安衛則)の改正で事業者に義務付けた措置を紹介。職場の熱中症対策の検討結果として、罹患(りかん)リスクそのものを下げるとともに、ファン付き作業服の着用実態を踏まえた対応と対策機器の補助で要件見直しが必要になっていると報告した。文部科学省は公立学校施設の体育館などに空調の設置を促進する必要があると訴えた。