建築物のリフォームなどを手掛けるエムビーエスと村田製作所が、土木・建築構造物の外装に生じる異変を簡単な仕組みで検知し、監視できるようにするシステムを共同開発した。両社の独自技術を組み合わせ電源設備や配線を不要とすることで、保守管理の負担やコストを抑えつつ幅広く適用できる。それぞれ単独で特許を出願した。エムビーエスは2027年5月頃までに実証実験を始め、早期のサービス展開を目指す。
新開発の「状態・異常検知システムおよび状態・異常検知方法」ではエムビーエスのコンクリート剥落を防止するコーティング技術によって、村田製作所の無線自動識別(RFID)タグを封入したガラス管デバイスを構造物表面に一体的に固定する。構造物のひび割れや変位に伴う応力でガラス管が破損すると、通信状態が変化。RFIDタグの読み取り機が検知し、損傷の発生を警告する。
変化の有無を基準に異常かどうかを判定するため、センサーで連続的に数値を計測する従来型の監視システムに比べ、大幅な簡素化を実現した。ガラス管にスリット加工を施すことで検知精度を調整でき、1ミリ未満の微細なひび割れにも対応できる。タグごとの固有番号と取り付けた位置をあらかじめ対応させておけば、通信状態が変化した時に、構造物のどこに異常が起きたかを特定しやすい。コーティングは透明で、目視確認も併用できる。
コンクリート構造物だけでなく、外壁タイルやサイディングなどの建築外装材にも応用できると見込む。老朽化が進む道路や橋梁、擁壁などインフラ設備の管理負担を減らす方法として実用化していく。







