清水建設は、実水域での浮体式建築を事業化するため、要素技術として自社開発のブロック浮体を改良した。実用性にこだわり、形状変更や製作段階での工夫を凝らして施工のしやすさや耐久性を高めた。イベントプロモーションなど手掛ける博展と協働し、改良したブロック浮体の技術を検証。浮体式建築の事業創出に取り組む。
浮体式建築の技術は、同一規格の発泡スチロール製ブロック浮体を組み合わせ、水上に構築した地盤の上に建物を建築する。水上でのイベントやカフェ・レストランなど水辺のにぎわいを創出する多様なニーズに応える。
改良したブロック浮体は、人力による作業のしやすさを考慮し持ち手を設けた。ブロック上面の凹部に水がたまらないよう十字の溝を入れ、その中央に排水用の貫通穴を開けた。貫通穴に通した短管パイプを固定して浮体の分離を防止。メンテナンスがしやすいより安全な構造にした。
表面仕様も従来モデルに採用していた硬質ウレタン塗装からプラスチックコーティングに変更した。耐久性が向上し、内部素材と一体成型で強度も高めた。
ブロック浮体は、1個の重量が約20キロ(1・8メートル×0・9メートル)と約30キロ(2・7メートル×0・9メートル)の2種類あり、いずれも人が運べるほど軽い。鋼製やコンクリート製の浮体に比べ、建設機械が使えない施工条件でも、人力で速やかに組み立てられる。ブロック浮体の組み合わせ個数・段数を変えると、建物の重さに応じて浮力が調整できる。
同社は、2021年9月からブロック浮体の開発を始めた。静岡県西部の浜名湖に水上の暮らしが体感できる実験施設「マリンフォレスト」を設け、実証実験に取り組んできた。博展と27年12月までの共同実証契約を締結した。水上利活用イベントに改良型ブロック浮体を導入するなどして、浮体式建築の事業化を目指す。







