パソナグループ/オランダパビリオン譲渡契約締結/淺沼組の施工で兵庫・淡路島に移設

2026年7月1日 工事・計画 [17面]

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 パソナグループは6月29日、兵庫県の淡路島に移設を予定している大阪・関西万博オランダパビリオンの譲渡契約を、設計・建設を担った日蘭のコンソーシアム「ANDB.V.」と締結した。社員が集うシンボリックオフィスを核に、情報発信や国際交流などの機能を備えた拠点施設として活用する。3年以内に着工する予定。
 移設予定地は夢舞台サスティナブル・パーク敷地(兵庫県淡路市夢舞台)。オランダパビリオン「A New Dawn」は共創をテーマに、解体・再利用を前提とした循環型建築として整備された。規模はS一部システムトラス造2階建て延べ1023平方メートル。建物中央に持続可能なエネルギーと日の出を象徴する球体を配置していた。建設工事を担当した淺沼組で解体をおおむね完了し、現在は倉庫で部材を保管している。
 淡路市内で開いた締結式で、パソナグループの若本博隆代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)は「当社が理念とする、人と自然、テクノロジーの共生でウェルビーイングを目指す『ネイチャーバース』と、共創を掲げるオランダパビリオンは方向性が共通している。レガシー(遺産)を受け継ぎ、この志を淡路島から世界に発信していく」と話した。
 在大阪オランダ総領事のサンドラ・ペレフロム氏は「パビリオンの『第二の人生』がこれから始まる」と述べ、日本で循環型社会への関心が一層高まることに期待を寄せた。設計を担ったRAU建築事務所のトーマス・ラウ代表は「建物だけでなく、その背後にある理念も守られていく」と継承の意義を強調。コンソーシアム代表のポール・ファン・ベルヘン氏は、地方創生に取り組むパソナグループの理念に共感を示し、「万博の記憶を未来へ生かし続ける取り組みになる」と語った。
 移設工事を担当する淺沼組の浅沼誠社長は「建設と解体、再生という循環型社会のプロセスに携わることに大きな意義を感じている。一つ一つの部材に込められた志を淡路島で呼び起こし、新たな価値の創出に貢献していく」と話した。
 移設後は、1階にオフィスのほか情報発信機能を備えたオープンスペースを整備。特産品などの販売も検討する。球体内部では映像上映や会議、イベントの開催を予定。スタートアップとの連携を通じたイノベーション創出や地域活性化、国際交流の拠点として運営する。