NTTファシリティーズは1日、データセンター(DC)の申請や設計、建設にかかる期間を大幅に短縮する新たな建築手法の開発に着手したと発表した。日鉄エンジニアリングとシステム建築を用いたモジュール型DCの標準化などの検討で基本合意した。工場で生産した部材を現場で組み立てて構築するDCモデルを開発。大規模DCの申請・設計・施工期間を従来比で最大約50%短縮する。
NTTファシリティーズの次世代型DCプロジェクトの第3弾。DCモデル「Hyper Ready Module」は、建物を構成する五つの主要部材(基礎、擁壁、鉄骨、外壁、屋根)をモジュール化し、あらかじめ工場で生産することで工期を短縮。主要な空調・電気設備機器を屋外に配置し、建物を低層化(1、2階建て程度)して軽量にする。
建物部分は高耐震構造としながら、主要設備を制振化し、ITサーバーを置くデータホールの床部分を免震化(床免震)する免制振ハイブリッド構造を採用。BCP(事業継続計画)で免震建物相当の性能を維持した上で、建物全体は免震構造としない構成にする。これにより構造評定や大臣認定などの各種申請期間、免震・基礎工事にかかる期間を短縮、省略する。
設備もモジュール化する。メインフレームの主要構造部に加え、設備耐震用のサブフレーム(配管・配線を支持するフレーム)をあらかじめ構築。空調用配管や電気配線を工場でユニット化し、現場で組み立てる。昇降機を使う上部作業を極力減らし、効率化を図る。
地震リスクに対する高い信頼性の確保を目的に、レジリエンス設計に取り組む。日本データセンター協会(JDCC)が定めるファシリティスタンダードの最高基準「ティア4」相当のPML評価基準(地震リスク評価基準)を踏まえ、地震発生時の設備への影響を抑制。DC機能を維持するため、設備耐震用サブフレームの制振化や、構造と設備のモニタリングシステム導入といった対策も講じる。
設計から建設までのすべてのプロセスを標準化。ハイパースケール(数十~数百メガワット級)の大規模DCで申請・設計期間を1年、建設工期を1年とし、プロジェクト全体の期間を約2年と想定している。
今後、DC事業者や関係機関と連携しながら具体化を進め、2028年度の実現を目指す。









