鹿島と演算工房(京都市、林稔社長)は、山岳トンネルの底部に構築する逆アーチ状のコンクリート(インバート)の施工状況をリアルタイムに可視化する技術を開発した。技能者が掘削範囲に立ち入らずに掘削面の出来形を測量できる。掘削のし過ぎやコンクリートの過剰な打設などを防ぎ、材料のロスを低減。安全性と施工生産性が向上する。
開発した「インバートリアルタイム管理システム」を中日本高速道路会社発注の「東海環状自動車道養老トンネル南工事」(三重県いなべ市)に導入し、測量精度や施工時間の短縮といった効果を確認した。
トンネル壁面に設置したプリズム一体型のLiDAR(ライダー)で掘削状況を誤差20ミリの精度で計測。バックホウやブレーカーの運転席に設置したタブレット端末などに、リアルタイムで結果が反映される。オペレーターはタブレット端末の画面から施工状況を把握。技能者による掘削範囲に立ち入っての測量が不要になる。
プロジェクターで掘削面などに施工計画範囲を投影することも可能。オペレーターは投影された画像を見ながら作業できる。
コンクリートの打設状況もリアルタイムに確認できる。タブレット端末などに出来形や作業の進捗、コンクリート打設残量などが表示される。施工の無駄を防げる。
従来は技能者による掘削面の出来形測量作業に約60分かかっていた。掘削範囲に人が立ち入り安全面での課題もあった。重機で掘削している間は測量できないため出来形の過不足をリアルタイムに把握することが難しく、材料や時間のロスが出やすくなっていた。








