新会長/日本建築家協会・松山将勝氏/若い建築家の活動を後押し

2026年7月16日 人事・動静 [1面]

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 日本建築家協会(JIA)として初めて、地方支部からのたたき上げで会長に就任した。これまでの活動経験を生かし、会員数の減少や財政基盤改革などの課題と正面から向き合う。若い建築家が活躍できる環境整備にも力を注ぎ、活動の場を広げて若年層の入職促進も目指す。
 --就任の抱負を。
 「歴代の会長が関東や近畿などの大都市圏から選出されているのに対し、初めて九州支部からのたたき上げで会長に就任した。JIAの課題は地方支部に集中している。地方の実情も理解している立場から、これらの課題を吸い上げ対応する。若い世代と接点を持ち、彼らを後押しする活動にも力を注ぐ。多くのことを学んで下の世代に継承することも意識していく」
 --JIAに求められる役割とは。
 「社会に対して責任を果たす建築家の姿を示すことが、JIAの役割の一つだ。建築家にとって、自身の思いを込めた設計スタイルが社会に評価されることは大切だが、独りよがりであってはいけない。建築家は社会の資産をつくるという点でクライアントだけでなく、社会に対しても責任を負う。JIAとしてその姿勢を示すことで、社会から信頼され、建築界の未来が築ける」
 --注力する取り組みは。
 「協会の財政基盤を整え、若い建築家が活躍できるようにしたい。ピーク時に約7800人だった会員は現在、少子高齢化などを背景に正会員で3000人割れが迫っている。協会活動でさまざまな委員会や会議に取り組んでいるが、持続も厳しい状況だ。改善に向けた財政改革に取り組み、会員の理解を得ながら組織のスリム化などを図る」
 「JIAでは建築家大会で若手を主体とした議論やシンポジウムに積極的に取り組んできた。それをさらに推し進め、若い人がJIAに入って建築家としての職能を高めたり、ネットワークを広げたりしたいと思うような活動を展開する。ひいては若い世代の入会促進につなげたい」
 --国際基準に準拠したアーキテクトを認定する制度の創設が注目されている。
 「JAPANアーキテクト(仮)は国際的にも通用する認定制度だ。若い人が建築に希望を持ち、果敢に挑戦できるようにしたい。認定があればプロポーザルに参加できるという運用までいければ、大きな成果だ。建築士試験制度の見直しに向けた建築士法の改正も動いている。資格取得の裾野を広げ、若い人が資格を取りやすくすることは賛成だ。資格取得は自信につながり、建築を生涯の仕事にするという覚悟もできる。若い人に手を差し伸べ、後押しする取り組みが必要だ」。
 (6月24日就任)
 (まつやま・まさかつ)1991年東和大学工学部建設工学科卒。97年松山将勝建築設計室(現松山建築設計室)設立。2014年JIA福岡地域会長、20年JIA九州支部長、22年JIA副会長。座右の銘は「継続は力なり」。努力を積み重ねてきた結果が現在の立場と自負し、事務所のスタッフにも伝えている。鹿児島県出身、57歳。