建設業界向けにIT機器のレンタルサービスを展開するジャパンギャランティサービス(東京都千代田区、小山啓二代表取締役)が、建設現場の朝礼で伝達事項を多言語に翻訳するサービスを検討している。現場で働く外国人の増加に対応。同社がサイネージ事業を提供する現場で実証試験を行い、外国人作業員への安全周知や作業内容の理解度向上に寄与していることを確認した。今後は生成AIなども活用しサービスの向上を目指す。
デジタルサイネージ管理システム「建設SIGNESS」のライブ朝礼システムの新機能として、複数の現場で試行運用中。QRコードをスマートフォンで読み取るとウェブ会議システム「Cisco Webex」(シスコ ウェベックス)が起動し、話し手の日本語をリアルタイムで翻訳する。120カ国語に対応し、各自が選んだ言語で字幕表示される。
同社が外国人作業員を対象に行ったアンケートによると、7割以上の外国人作業員が翻訳サービスを利用したことで日本語だけの朝礼より理解しやすくなったと効果を実感。6割が今後も朝礼での継続導入を希望した。関東圏を中心に、複数のゼネコンで実証試験が行われた。
以前は周囲の環境によって音声認識が不安定になりやすかったが、イヤホンマイクの導入などで音声認識の精度を高めた。開発を先導するソリューション戦略室の大坊孝博室長は「建設業は専門用語が多く、たまに誤訳されてしまうことが課題だ。今後はウェベックスと生成AIを組み合わせることで、より正確な翻訳が可能になるのではないか」と、翻訳のさらなる精度向上に意欲を見せた。
コロナ禍で朝礼を分散した際、煩雑な準備や機材トラブル、セキュリティーの問題に見舞われるユーザーが多かった。ユーザーからの要望でウェベックスとの連携を始めた。
「人が手を動かして作る建設の現場と、私たちの進めるDXをつなぐのは『画面』だと考える。お客さんの仕事を支えるサイネージ事業の一部として、(お客さんに)もっと喜んでいただきたいと思い翻訳サービスの開発に着手した」(大坊氏)。
今後は、翻訳サービスを含む建設SIGNESSのさらなる普及に努める。現場のエリアに合わせた天気予報やWBGT値(暑さ指数)の表示、騒音計と振動レベル計とのサイネージ連携などの多様なサービスも拡充。顧客の要望を形にする姿勢を追求していく。








