アルソシア建設・柴田敏雄社長に聞く/「人と技術」で世界へ/脱請負領域を拡大

2026年10月1日 企業・経営 [1面]

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 三井住友建設が1日付で社名を「アルソシア建設」に変更する。ラテン語のアルス(技術)とソシア(社会・仲間・共生)を組み合わせた。これからも人と技術を大切にし、ものづくりと誠実に向き合い、変化する社会と共に歩む姿勢を打ち出す。持続可能な成長戦略をどう描くのか、柴田敏雄社長に聞いた。
 --新社名に込めた思いを。
 「全社員の投票で決めた。アルソシア建設という社名には、人と技術を大切にしてきた思いが最も表れていると、多くの社員が感じたのだと思う」
 --1日以降の体制は。
 「機構改革で事業本部制を導入する。これまでは他の多くのゼネコンと同様、支店の独立採算制を取っていた。一方で、ここ数年に各地で大規模な自然災害が頻発し、民需は首都圏への集中が進んでいる。限られた人員などのリソースを効率良く配分するために、本社で国内外の組織をより強力にグリップし、経営の全体最適を追求する」
 「企業の新たなパーパス(存在意義)として『人と技術の力で、世界中に豊かな景色を。』を掲げた。当社は業績の4分の1弱を海外事業が占めている。強みであるプレストレストコンクリート(PC)橋梁や超高層マンションなどの技術力も生かし、世界中の人が安心して豊かに生活できるインフラ・建築物の整備に貢献したい」
 --今後の注力分野は。
 「インフロニア・ホールディングス(HD)の一員として、国内外でコンセッション(公共施設等運営権)のような脱請負領域に積極的に参画する。当面は国内の上下水道や道路の維持管理、都市再開発、スタジアム・アリーナなどが対象となる。特にウオーターPPPなど官民連携事業の拡大が見込まれる水ビジネスでは、インフロニアグループに入った水ingとの共同参画も視野に入れている」
 --従来の工事請負や海外をどう展開するか。
 「昨年、懸案だった国内大型建築工事が無事竣工し、利益も順調に回復している。建築事業で右肩上がりの業績が続く前田建設との共同調達、JV結成など受注の適正管理が展開できれば、超高層マンションを含む大型案件のシェアがさらに伸ばせるだろう。海外は土木、建築ともに東南アジアのEPC(設計・調達・建設)を最優先とする。インドの成長、今後のアフリカの動向にも注視している」
 --ステークホルダーにメッセージを。
 「三井グループ、住友グループとの関係は、ビジネス面ではこれまで同様のお付き合いから変わらない。インフロニアHDとの経営統合でシナジー(相乗効果)の発現が期待され、新規の大規模案件の引き合いも着実に増えている。社名が変わっても、これまで積み重ねてきた実績と信頼は不変と思っている」。