国交省/建設会社アンケートの結果公表/業態横断企業評価にニーズ、経審はW点重視を

2026年10月22日 行政・団体 [1面]

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 公共・民間工事や元請・下請など建設市場の幅広い領域を包含した企業評価制度の検討に当たって、国土交通省は建設業界の現状の受け止めやニーズのアンケート結果を明らかにした。将来を見据え産業全体の底上げを目指す上で、重視する評価項目のウエートの強化や活用の工夫、業態を限定しない横断的な評価の仕組みなどに一定のニーズがあることが分かった。国交省は官民の発注者や求職者の目線でもニーズを深掘りし、評価制度のあるべき方向性を固めていく方針だ。
 有識者会議「持続的な成長産業としての建設業のあり方に関する検討会」に設置した「企業評価WG」の2回目の会合を21日に開いた。アンケートは日本建設業連合会(日建連)や全国建設業協会(全建)など建設・設備・住宅関係7団体を通じ会員企業に行った。
 既存制度の経営事項審査(経審)は肯定的な受け止めがほとんどで、政策誘導的な観点を含む「W点(その他の審査項目〈社会性等〉)」の位置付けを強化すべきだとの意見が多くあった。専門工事会社の「見える化評価制度」は総じて認知度が低く、元請のニーズもないことから活用が停滞。元下それぞれの具体的なメリットやインセンティブを設けなければ活用は進まないとの声が大勢を占める。
 建設業許可以外に現状存在しない業界横断の評価制度は、取引先や協力会社の新規開拓に加え、企業間連携・事業承継時の企業情報の確認、発注者によるサプライチェーン(供給網)評価、労働市場へのアプローチといった多様な観点で活用ニーズが指摘された。
 WGでは経審、特にW点の評価ニーズが業界側に強いことを確認。その上で、長期的に業界健全化や供給網の適正化に取り組む企業などを適切に評価する制度構築を検討課題に挙げる委員がいた。
 アンケートでも将来性のある企業を適切に評価し、将来への行動変革を促す制度にすべきだとの意見が出ている。
 委員からは評価結果の「見せ方」の工夫でも意見が相次いだ。経審の充実した評価項目をベースに、評価する側のニーズに応じ各項目を切り出して見られるようにする提案があった。民間発注者やエンドユーザー、金融機関、求職者などステークホルダーはさまざま。それぞれが「見たい」項目は異なり、それに合わせて適切な評価データをリアルタイムで引き出せるような検索性の高い仕組みを、DXやAIを駆使して構築するアイデアが示された。