国総研/モビリティ実験フィールドを初公開/新たな道路形状で実証、環状交差点など

2026年10月30日 行政・団体 [2面]

文字サイズ

 国土交通省国土技術政策総合研究所(国総研)は29日、敷地内に整備した「モビリティ実験フィールド」を報道陣に公開した。東京ドーム約1・4個分に相当する敷地に実物大の道路空間を再現。新型モビリティや新しいタイプの交差点形状など、さまざまな領域で実証実験に活用し、効果や課題を洗い出していく。
 実験フィールドは、茨城県つくば市にある国総研の試験走路南側ループ内側、旧デュアルモードシステム実験施設跡地に整備した。広さは幅約250メートル、奥行き約390メートル。道路空間は自動運転や電気自動車(EV)の普及で変化しつつある。新技術や新たな道路形状の検証を実物大で模擬できるのが特徴だ。
 完成は3月で、今月から新型「多車線ラウンドアバウト(環状交差点)」の実証実験を行っている。国総研の星隈順一所長は「ラウンドアバウトを多車線化し、交通量の多いところに設置するため基礎的な研究を実施している」と説明する。
 実施実験を行っている多車線ラウンドアバウトは、「ターボラウンドアバウト」とも呼ばれる。事故や車線変更時の衝突を防ぐため、あらかじめ行き先(出口)に応じた車線を分離・固定している形状が特徴。フィールドに設けた交差点は環状部の外径が約45メートル、4車線と2車線の道路が交わる想定で設計している。
 現在は事前調査としてスタッフが運転する普通乗用車8台が同時に走行して安全性を確認している。11月からは公募で選ばれた一般市民による被験者走行試験に入る予定だ。技術的課題や安全性を確認し、将来的な技術基準の策定に役立てる。
 星隈所長は今後の展開について、「社会課題を解決するための技術を世の中に実装していくような研究に取り組みたい」と話した。