エイト日技、DX通信/衛星情報で地震・津波知らせる警報システム実証開始

2026年11月4日 技術・商品 [3面]

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 エイト日本技術開発らは、10月末から千葉県一宮町で日本の準天頂衛星「みちびき」を活用した地震・津波警報システムの性能などを検証している。同町や自治体向け通信事業を手掛けるDX通信(東京都千代田区、杉本聡代表取締役)と協働。みちびきと警報装置の直接通信で、一般的な防災無線に比べ10秒以上早くアラートが発信できるようにする。年末までを予定する実証実験の結果を踏まえ、自治体による避難経路の検討にも役立てる。
 実証実験するシステムはDX通信が開発した「防災スマートポール」。高さ約10メートルのコンクリート柱に、スピーカー、警告灯、監視カメラ、衛星との接続基盤などが取り付けてある。
 震度5強以上の揺れか4メートル以上の津波が発生した場合、砂浜や海上を問わず最大約300メートル先まで警報と光を届ける。災害時に機能停止リスクがある通信基地局を経由せず、みちびきと警報装置が直接通信。警報の遅延リスクを低減する。平時は広域に届く無線LANのアクセスポイントや、防犯用のカメラとして運用が可能だ。杉本代表取締役は「衛星を活用することで1秒でも早く警報を知らせ地域の安全を守りたい」としている。
 年末まで予定する実証実験では、衛星データの取得を試行する。船を使い、警報がどの程度まで届くかを確かめる。2日に公開したデモンストレーションでは、一宮町の釣ケ崎海岸に設けた機器1基の動作を確認。現地のサーファーと協力し視認・聴取できる範囲も確かめた。サーファーの一人は「沖にいても警報音と光を確認できた。これまでは陸にいる人が海に入って知らせるケースもあったが、安心感が高まるだろう」と話した。
 実証実験を視察した馬淵昌也町長は、「有効性を確認でき次第、他の海岸にも展開し町全体で海難災害への対応力を高めていく」と述べた。
 エイト日本技術開発は実証実験の結果を踏まえ、災害発生時も機能を持続する観点で、自治体による防災スマートポールの配置場所や避難経路の検討を支援する。同社は「地域全体の防災計画を検討する上で、平時・災害時両方に使用できる同システムは有効だ」とみている。
 実証実験は▽ICチップなどの調達・販売を手掛ける伯東(東京都新宿区、宮下環社長執行役員)▽AIカメラを提供するアースアイズ(東京都港区、山内三郎代表取締役)▽千葉県サーフィン連盟▽一宮町サーフィン業組合▽地域から日本を変える-の5者も協力している。