防衛施設強靱化推進協会が始動/技術力で貢献、提言活動や意見交換など実施

2024年6月11日 企業・経営 [1面]

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 ゼネコンや設備工事、設計、建設コンサルタントの各社で構成する「防衛施設強靱化推進協会」が発足し、活動を始めた。建設産業の技術力と経験を防衛施設の整備や維持管理、災害などの復旧に生かし、日本の平和と安全に貢献する。施設の整備や強靱化を巡る防衛省との意見交換、提言活動などを行っていく。会長に飛島建設社長の乘京正弘氏が就いた。同氏は「オープンな組織」として活動し、「会員を増やしたい」と話す。=2面に乘京会長インタビュー

 安全保障の重要性が一段と高まり、政府は防衛施設の強靱化に力を入れている。同協会は設立趣旨で、防衛施設を「平和と安全の礎となる極めて重要な社会インフラ」と捉え、建設事業者が整備や維持管理に尽力することの必要性を強調した。土木や建築などのさまざまな分野で培った技術力、DXやGXといった最新の技術を駆使する知見は、災害などの復旧にも役立つとして、「経験豊富な会社」(乘京氏)が集い、5月17日に設立に至った。
 定款によると、防衛施設の整備や維持管理、入札契約制度、災害などに関する調査研究、関係機関に対する意見具申、統計作成などに取り組む。広報をはじめ他団体と連携した活動も行う。災害協定の締結も目指す。自然災害に加えて有事の対応も今後調査・研究することにしている。既に広報委員会と災害等対策委員会を立ち上げた。
 2024年度の活動は、広報、災害等対策、防衛省との意見交換が柱。防衛省や自衛隊と調整し、施設見学や、被災した施設を復旧する協力体制の調査研究などを行う。意見交換は、政府の防衛力整備計画に基づき、23年度から5年間で4兆円が投じられる約300の駐屯地・基地の強靱化事業を念頭に、入札制度のほか、時間外労働の上限規制や資材価格の変動などを議題としたい考え。アンケートなどで課題や要望を把握し、意見を表明する。「できるだけ早い時期」(乘京氏)の開催を本省に申し入れる。防衛局単位での実施も想定しており、今後詳細を検討する支部の体制と活動がポイントになりそうだ。
 日刊建設工業新聞社などの取材に応じた乘京氏は「ガバナンスとコンプライアンスの効いた組織にする」と抱負を話した。会員は資機材メーカーなどからも幅広く募る考え。意見交換は「日本建設業連合会(日建連)が公共発注機関と行っているような高いレベルで早く行えるようにしたい」と意欲を見せた。
 現在の会員は次の通り。
 〈建設会社〉安藤ハザマ▽奥村組▽熊谷組▽鴻池組▽五洋建設▽佐藤工業▽戸田建設▽飛島建設▽西松建設▽前田建設
 〈設備会社〉浅海電気▽八千代電設工業
 〈設計・建設コンサルタント〉梓設計▽泉創建エンジニアリング▽オリエンタルコンサルタンツ▽協和コンサルタンツ。