国土交通省は16日、2024年度末(25年3月末)時点の建設業許可業者数を発表した。総数は48万3700業者。底を打った17年度末(46万4889業者)から徐々に回復し、11年度末以来13年ぶりに48万業者を超えた。ただ24年度に許可を新規取得した業者は過去10年で最も少ない。許可の更新手続きを迎える業者が比較的少ない期間に重なり、廃業・許可失効も低水準となったことが総数増加の主因と言える。
総数は前年度末から4317業者増加。ピークだった1999年度末(60万0980業者)から2割ほど減っている。24年度の新規許可取得は前年度から微減の1万6164業者。2000年代以降で見ると13年度(1万5738業者)、11年度(1万6034業者)に次いで少ない。
廃業・許可失効は24年度に1万1847業者。00年代以降で最少だった23年度(1万1832業者)と同じ水準だった。実際に廃業を届け出たのは7252業者で例年とほぼ同水準。更新手続きを行わず自動的に失効したのは4595業者だった。
許可業者数のうち一般許可は45万8055業者、特定許可は4万9739業者。いずれも前年度末から1%前後増加した。資本金階層別の増加数を見ると「200万円未満」が2606業者、「500万円以上1000万円未満」が2012業者と比較的小規模な業者の増加が目立つ。
前年度末からの業者数の増減を29の業種区分別に見ると、増加は25業種で減少は4業種。増加数は多い順に「とび・土工」の2466業者、「解体」の2424業者、「内装仕上」の2288業者。減少数は「建築」の646業者が最も多い。複数業種の許可を受けている業者は54・0%と半数を超える。
建設業以外の事業を手掛ける兼業業者は14万3333業者。全体に占める割合は29・6%で、年々上昇している。許可の承継制度を活用した事業承継の認可件数は24年度に1060件。20年度の制度創設以降、年1000件前後で推移し着実に活用されている。