八重洲二丁目中地区再開発(東京都中央区)/阪急電鉄が劇場開設、エンタメ拠点に

2025年5月20日 工事・計画 [4面]

文字サイズ

 阪急電鉄は八重洲二丁目中地区(東京都中央区)で建設中の再開発ビル内に、劇場を開設する。劇場が入るのはビルの3~6階部分。約1300席の規模になる。運営は梅田芸術劇場(大阪市北区、大和正典社長)が担う。ミュージカルや演劇、宝塚歌劇、コンサートといった上質な演目を上演する計画。文化を国内外に発信する新たなエンターテインメント拠点を目指す。2029年度の開業を見込む。
 同地区の所在地は八重洲2(区域面積約2・2ヘクタール)。東京駅八重洲口に立つ東京ミッドタウン八重洲の南側に隣接する。事業は組合施行の市街地再開発で、建物は地下3階地上43階建て延べ38万9290平方メートルの規模。
 阪急電鉄が区分所有権を取得して劇場に充てる。梅田芸術劇場は阪急電鉄の100%子会社。大阪市北区にある劇場を拠点に、ミュージカルや演劇の上演、自主製作などを手掛けている。劇場の実施設計・監理は空間創造研究所が担う。
 阪急電鉄は「JR東京駅前という最高の立地を生かし、国内外から幅広くお客さまを招き、世界と日本を結ぶ新たなエンターテインメント拠点を目指す」と展望。具体的な内容は決定次第公表するとした。
 再開発ビルには劇場のほか、バスターミナル東京八重洲の南側拡張部分やオフィス、店舗、サービスアパートメントなどが入る。基本設計・実施設計監修・監理と都市計画・再開発コンサルタントを日建設計、実施設計・監理と施工は鹿島が担当している。新築工事に24年着手した。29年の竣工を目指す。
 再開発組合には▽鹿島▽住友不動産▽都市再生機構▽阪急阪神不動産▽ヒューリック▽三井不動産-の6社が参画している。