京急電鉄、トヨタ/品川駅西口地区A地区の工事に5月31日着手

2025年5月27日 工事・計画 [4面]

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 京浜急行電鉄とトヨタ自動車は、東京都港区の品川駅近くにある「品川駅西口地区A地区」の工事に31日着手する。新たに建てるビルは地下4階地上29階建て延べ31万1802平方メートルの規模で、2029年の完成を計画している。事業主体は京急電鉄とトヨタ。基本設計は日本設計、大成建設が実施設計と施工を担当する。
 計画名は「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」で、計画地は港区高輪3の417の31。国道15号線をはさみ、品川駅のほぼ正面に位置する。21年に閉館した複合商業施設「シナガワグース」の跡地に当たる。
 新たなビルの高さは152メートルで、低層部には商業施設が入り、中層部にMICE(国際的なイベント)施設やオフィス、高層部にはホテルが入る予定。オフィスにはトヨタの東京本社が入居する。
 外観デザインは米国の建築設計事務所「KPF」が担当する。東京湾から吹き込む風の道を確保するため、建物の平面形状は台形にする一方、角部分には曲線を取り入れることで建物全体に「流れ」を感じられる仕様にする。低層部はスカートのように広がりを持たせることで高輪の自然を都市生活に取り込み、近隣地域と品川駅を効果的につなぐ。
 大規模地震などによって電気やガスがストップした時には在館者や地域住民が一時滞在できるスペースも構築。防災備蓄倉庫なども造る計画だ。