愛媛県/JR松山駅付近連立事業、26年夏に県の工事はすべて完了見込み

2025年5月27日 工事・計画 [11面]

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 愛媛県は26日、JR松山駅付近連続立体交差事業などの完了見込みを発表した。連立事業は2024年9月に高架化が完了し、新駅舎が開業した。現在、JR四国が旧駅舎やホーム、軌道、レールなどJR関連施設の撤去を進めており、これらは25年度中に完了する見込みとなっている。
 松山駅西側と松山環状線を結ぶ街路事業の「松山駅西口南江戸線」(約480メートル)は、宮前川を渡る橋梁や無電柱化に伴う工事などを県で進めており、26年夏に完成する見込み。09年2月に事業着手して以来、県が進めてきた工事はすべて完了することになる。
 同街路に路面電車を敷き詰めて延伸させる案を松山市と伊予鉄道が計画中。この軌道敷を含む用地買収は県が担っており、24年度までに完了させている。中村時広知事は21日の定例会見で「連立事業立ち上げ時に県と市で役割分担した路面電車の引き込み、延伸、地下横断歩道を含めた駅周辺のバリアフリー化など交通結節機能の強化について、利用者の視点に立ち暫定施工を含めてスピード感を持って取り組んでほしい」と松山市に注文を付けた。
 松山市が主体となる駅周辺整備のバスタやアリーナ、商業施設などの検討が遅れていることに対し「旧駅舎等を撤去した後に、閑散とした空き地になったままでは連立事業が生かされないのではないか」と危惧を抱き、「陸の玄関口として機能を発揮していただけるように、ぜひこれを活用したまちづくりを進めてほしい」と求めた。