日本基礎建設協会(日基協、脇雅史会長)とコンクリートパイル・ポール協会(COPITA、塚本博会長)、鋼管杭・鋼矢板技術協会(JASPP、花澤和浩会長)は、「基礎施工士」資格制度に「鋼管杭施工管理士」資格制度を2026年度に統合する。同年度の国土交通大臣登録「登録基礎ぐい工事試験(基礎施工士)」から試験範囲に鋼管杭分野を追加し試験を実施。基礎施工士を基礎杭工事の全般をカバーする専門資格にする狙いがある。資格名を「統合『基礎施工士』」に変更し、合格者は主任技術者として認められる。
資格統合後の更新は、両資格保有者は統合基礎施工士に移行する。基礎施工士の資格保有者は、更新時に鋼管杭の内容を含む講習を受講すれば、統合基礎施工士に移行できる。
日基協とコピタは試験統合を通じ、基礎杭全般をカバーする専門技術者の存在を明確に打ち出していく。建設業法に基づく許可業種区分で基礎杭工事をとび土工工事から独立させる要望の実現を目指す。業界の認知度向上と若手技術者の獲得にもつなげていく。
試験制度の統合に当たっては、統合後の資格取得者の技術レベルなどを担保する。受験者に過度な負担をかけないよう試験内容などを設定する。試験要領は7月下旬に公表し、試験は11月上旬に実施する。合格発表と登録は12月上旬になる。統合更新講習は6月に実施する。
これまで場所打ちコンクリート工法と既製コンクリート杭工法は、建設業法施行規則に基づき、日基協とコピタが登録基礎ぐい工事試験を実施してきた。合格者を基礎施工士として登録。基礎施工士の資格取得者は主任技術者に認められる。鋼管杭・鋼矢板技術協会は鋼管杭が対象の施工管理士士検定試験を実施し、合格者を施工管理士として登録してきた。