全建/国交省に緊急要望/石油製品供給の目詰まり解消を、価格転嫁や設計変更も

2026年5月1日 行政・団体 [1面]

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 全国建設業協会(全建、今井雅則会長)は、中東情勢に伴う建設資材の需給逼迫(ひっぱく)を受け、緊急要望をまとめた。今井会長が4月30日、金子恭之国土交通相らに石油製品供給の目詰まり解消を働き掛けた。国の直轄工事での価格転嫁や設計変更の実施も訴えた。見坂茂範参院議員も同席した。=2面に関連記事
 緊急要望には、▽石油製品供給の目詰まりの解消▽設計変更や単品スライドなどによる価格転嫁の実施▽工期延長や代替資材への変更の柔軟な実施、および設計変更による費用計上▽受注者の求めに応じた部分払の実施-の四つを盛り込んだ=表参照。地方や民間発注者に対しても同様の対応を求めていく。
 全建が会員に実施した「全建緊急アンケート」によると、ホルムズ海峡の実質封鎖に伴う原油供給不安を背景に、ガソリン・軽油などの燃料系石油製品や、製造過程で燃料や電力を使用するほぼ全ての建設資材で価格高騰が発生していることが明らかになった。
 建設資材の供給は、ナフサを原料とする石油化学系製品(プラスチック、合成ゴム、溶剤など)の供給の目詰まりにより、受注者の責によらない供給不足や遅延が発生。工事の中止や遅延が避けられない状況もあるという。
 会員企業からは「工事遅延や工期延長に伴い、発注者からの完成時の支払いが予定より遅れる」など、資金繰りへの影響を訴える声が上がっている。
 緊急要望を受け、金子国交相は「今回の事象で地域建設業の経営に影響が出て倒産すれば、地域を守る人がいなくなってしまう」と危機感を示した。その上で「国交省で把握できない部分もあるため、業界の声をしっかり聞いて対応していきたい」と述べた。
 さらに「資材価格調査の頻度の引き上げや、スライドにおける購入価格の採用、納期遅延時の工事中止や工期延長、設計変更にしっかり対応する」と表明。部分払いについては「直轄工事で実施する」とした。「問題は民間工事だ」とも指摘し、「おそれ情報の活用による円滑な価格転嫁や工期の見直しを働き掛ける」と語った。