日本国土開発が宮城県松島町で開発を進めている土地区画整理事業「松島イノベーションヒルズ」(松島IH)の造成工事に本格着手し、2日に現地で起工式を行った。東北自動車道や三陸沿岸道路に近い立地を生かし、施工面積約54・6ヘクタールのうち保留地約28ヘクタールを工業・物流施設用地として分譲する。同社は松島町初原土地区画整理組合(赤間幸夫理事長)と一括業務代行契約を結び、設計・施工を担う。2026年10月に1期分として12・8ヘクタールの引き渡しを開始。27年10月の竣工を予定している。
式典には櫻井公一松島町長、日本国土開発の林伊佐雄社長、要田昌志東北支店長ら関係者約50人が出席。神事では同社の津田眞典執行役員土木事業本部長が鎌、櫻井町長と赤間理事長が鍬、林社長が鋤を入れ、工事の無事故・無災害を祈願した。
神事終了後、櫻井町長は「企業が立地することで新たな雇用が生まれ、町のにぎわい、活性化につながることを期待している」と話した。林社長は「大規模な開発になる。進出企業に予定通り土地を提供できるよう誠意を持って施工に当たる」と決意を語った。
所在地は初原宮ノ入15の1ほか。施工面積は約54・6ヘクタール。切り盛り土量は163万8700立方メートル。調整池2カ所、インフラ工事一式を施工する。開発地は東日本大震災の復興事業の土砂採取の跡地。北側に太陽光発電、南側に工業団地を建設する。松島IHは23年4月に組合認可を受け、工業地域に用途を変更。24年2月から準備工事を進めていた。工事期間は25年4月18日~26年9月30日。
渡辺徹作業所長(日本国土開発)の話
「立地企業に予定通り引き渡せるよう、工程管理の徹底に努め、安全第一で施工していく」。