東京都は実施設計を終えた新しい「葛西臨海水族園」の完成イメージを公表した。展示スペースが入る本館はRC一部S造地下1階地上2階建て延べ2万平方メートルの規模。ペンギン飼育場は鳥インフルエンザ対策のため屋内にする。感染リスクが低い時期に限って2階にある屋外(屋上)施設に出られる仕様にする。各階にアクセスしやすくするためエスカレーターも増設する。
新水族園の建設地は東京都江戸川区臨海町6の2の2(地名地番、敷地面積77万7178平方メートル)で、既存の水族園の北側に建てる。本館地下1階の外洋大水槽の裏側には通り抜けが可能な観覧ルートを設置する。
建設する建物は延べ約2万0900平方メートルの本館。このほか本館の東側にS造2階建て延べ約2100平方メートルのエネルギーセンター棟と、S造平屋約110平方メートルの脱窒棟も整備する。
2024年5月に準備工事を始めた。28年3月に新施設が完成する予定で、開業準備を経て28年9月に利用を始める。
施設の建設と運営はSPC(特定目的会社)の東京シアトリエ(江戸川区)が担当する。東京シアトリエはINOCHIグループの代表企業と構成員7社が出資し設立した。同グループはNECキャピタルソリューションが代表の複数社で構成している。
既存の水族園に配置しているガラスドームは、建築家ら有識者などと保存・利用方法を引き続き検討する。