徳洲会/湘南大磯病院建替へ/設計は内藤建築事務所、26年6月着工予定

2025年7月15日 工事・計画 [5面]

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 医療法人徳洲会は、神奈川県大磯町の湘南大磯病院(権藤学司病院長)を建て替える。現施設が老朽化したため、施設を更新し診療環境の充実を図る。新病院は8階建て延べ2万5000平方メートル規模で、8階レストランを一般開放するなど地域に開かれた施設に生まれ変わる。設計は内藤建築事務所が担当。8月ごろ施工者の選定手続きに入る。着工は2026年6月ごろの予定。28年夏ごろに新病棟を開院し、既存病棟の解体後、29年夏ごろの完全オープンを目指す。概算事業費は約195億円を見込んでいる。
 所在地は大磯町月京21の1。敷地面積は2万2931平方メートル。既存施設はRC造地下1階地上6階建て延べ1万9572平方メートル。病床数は312床。計画によると新病棟はRC造8階建て延べ2万5000平方メートル規模を想定、病床数は変わらない。新病棟は現在の駐車場付近に建設し、完成後に既存病棟を解体する。診療を継続しながらの整備となる。
 設計はプロポーザルを行い、4者の提案から選定した。建物は海を臨むロケーションから外観・内部ともに船をイメージしたデザインとなっている。相模湾を一望する8階レストランへは、直結するシースルーエレベーターを設置。芝生広場に面した1階部分には「大磯モール」と名付けた地域住民に開かれた空間や、100人以上が入る会議室なども備える。
 診療環境の充実では手術室を現在の5室から8室に増設。ハイブリッド手術室、支援ロボット手術室、日帰り手術室、オンコロジー治療室なども整備する計画だ。権藤病院長は「設計者の選定では職員の意見なども参考にした。地域住民に親しまれる施設になれば」と話している。
 同病院は1984年に東海大学大磯病院として開設。その後、23年3月に徳洲会に事業継承された。施設の老朽化や狭さなどが課題として指摘されていた。