回転窓/レジャーは安全が優先

2025年8月1日 論説・コラム [1面]

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 富士山が山開きして山梨県側はきょう1日で1カ月となり、静岡県側も10日で1カ月を迎える。9月10日までの開山期間に富士登山を楽しもうと準備している人も多かろう▼登山道の混雑防止などを目的に、今年は両県とも1人4000円の入山料(通行料)と、午後2時から翌日午前3時までの通行規制を導入している。静岡県は5合目以上の登山者に対し、富士山の環境保全や安全な登山に関するルールとマナーの事前学習を義務付けた▼富士登山を毎年の行事にしている知人が今年も無事に登頂を果たした。混雑状況を聞くと「例年通り人は多かった。特に外国人が目立つが、以前のような半袖半ズボンという人は見かけず、安全な登山を呼び掛けている成果だろう」と話す▼人に装着し歩行などを補助するロボットの開発を手掛ける中国の新興企業が、山登りをサポートする登山支援ロボを富士山に導入する方向で準備を進めている。多少の重さは感じるものの、コンパクトで装着しやすく、万里の長城などで使われているそうだ▼山や川のレジャーでは何よりも安全が優先されなければならない。新技術の展開にも期待しよう。