鴻池組広島支店/CCUSタッチ率100%を宣言/コンテストで機運醸成

2025年8月25日 企業・経営 [11面]

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 鴻池組広島支店(大本一城執行役員支店長)は、建設キャリアアップシステム(CCUS)のカードタッチ率の上昇に向けた取り組みを強化している。6月に「CCUSタッチ率100%宣言」を採択。2024年から機運醸成を目的に「CCUSコンテスト」を開催するなど同支店安全衛生協力会(棗田泰正会長)と連携してさまざまな活動を展開している。25年のコンテストは8月1日から3カ月を対象に行い、成績が優秀な現場や団体、個人を表彰する。
 同支店では協力会社を含めた「チームKONOIKE広島」の25年ビジョンの中で、「CCUSタッチ率100%に向けた本気の取り組み」を掲げている。CCUSについてはメリットを理解してもらうなどしてタッチ率は9割前後まで上昇しているが、100%を達成するには新たな切り口での取り組みが必要と判断した。
 25年度は▽CCUSコンテスト2025の開催▽全現場へのQRコード認証システムの導入▽タッチ率の見える化-に取り組み、6月23日に開いた25年度安全衛生大会で「共に働いてきた仲間と未来の担い手のためにCCUSタッチ率100%を必ず達成する」と宣言した。
 コンテストは支店独自の取り組みで、昨年に続く2回目。対象は支店管内の土木、建築すべての現場と協力会会員。現場の規模や就労人数、タッチ率、タッチ数、CCUSの取り組みなどを総合的に審査し、団体賞、法人賞、個人賞を選定する。
 団体賞の「タッチ率貢献グランプリ」は1現場、準グランプリには2現場を選定する。協力会会員が対象の法人賞は「CCUS横綱賞」に1社、大関に2社を選ぶ。個人賞の「タッチ率貢献MVP」は職長や同社職員から1人を決め、「CCUS浸透賞」は10人程度が受賞する。
 9月20日ごろと10月20日ごろに中間発表を行い、11月下旬に審査委員会を開いて受賞者を選考する。授賞式は12月18日に開催する予定だ。受賞者には副賞が贈られる。
 大本支店長は「協力会社各社が本気にならないと機運が高まらない。協力会社と両輪で取り組むことで働く人の処遇の改善につなげたい」と話し、棗田会長は「タッチ率100%が目的ではない。技能労働者の処遇改善であり、その先に未来を担う若手の入職だ。CCUSで評価され、仕事を安定的に頂ける仕組みづくりがすごく大事だ」と強調する。