福島県南相馬市は「南相馬鹿島サービスエリア(SA)周辺開発基本計画」を25日にまとめた。SA既存エリアの3・1ヘクタールと周辺の新エリア8・0ヘクタールを開発。さらなる事業拡大も想定し、12・3ヘクタールの土地も確保する。温浴、飲食施設など延べ約6500平方メートルを整備する。官民連携手法の導入を検討。投資額は民間側が60億円、市側が36億円の計96億円と試算した。9月の定例市議会で補正予算案の承認を受け、PPPアドバイザリー業務の発注を公告する。2026年度中に事業者を募集し、27年度中に用地取得と設計を進め、28年度に着工する。30年度の開業を目指す。
導入施設は、温浴施設(延べ1500平方メートル)、宿泊施設(2000平方メートル)、相馬野馬追伝承施設(1000平方メートル)、物販施設(1000平方メートル)、飲食施設(1000平方メートル)などを想定している。駐車場も拡張する。
市は常磐自動車道南相馬鹿島サービスエリアの利活用拠点施設として15年に「セデッテかしま」を整備した。年間約100万人以上が利用。周辺を開発し、同施設の優れた集客力を最大限に活用して市内の地域活動や経済に波及させる。担い手確保、まちなかの活力再生、資源の情報発信強化、伝統の継承、市民の愛着や誇りの醸成といった地域課題解決につなげる。